インタビューvol.2 山陽製紙株式会社

三,製造業から、紙再生サービス業へ。次の50年への想い。

原田 ふたつありまして、いままでも炭入りのものをずっとやってきていましたけれども、わが社はメーカーですので、紙を創るということで社会に貢献できる。お客様と一緒に喜べるといったら何かなということで、「循環型製紙」という、廃棄物を再生して、いろんな商品にして一般の消費者の方にお届けしたいというのが、ひとつ。
 もうひとつは、クローズド・ループを自分たちでつくってしまおうと。いままでは、出た紙を回収してもらってそれで終わりだったんですけれど、そうじゃなくて、自分たちの紙を再生して、もう一度自分たちが使える紙になって返ってくるクローズド・ループ
を創りませんかということ。
このふたつの大きな柱で取り組んでいるところです。
 プロダクトも考えたのですけれども、最終的にモノを買っていただくというふうなかたちになっていっているなと。でも、モノではなくて、やっぱり一緒に「環境に良い取り組みをしたよね」というようなことを提供するんであれば、それは、サービスになっていかないといけないだろうなというふうに思ったんですね。
 でも、サービスということで何ができるのかというのは、具体的にはまだまだこれからの課題なんですけれども。
先ほど、黒田 、長谷川からもありましたように、「こんな紙はできませんか」というご相談をよく受けるんですよね。その目的というのは、ゴミを出したくないであったり、自社のCSR活動をもっともっと推進したいということであったり…。
例えば不動産会社さんで、分譲マンションのコンセプトを考えた時、このマンションは環境にこだわりを持ちつつ住まう人達であってほしい。だから、まずは牛乳パックを持ってこのマンションを見に来てもらう。そして牛乳パックをリサイクルして、次回来られた時はノートやレターセットに変えてお返ししたり。分譲が終わっても、そんなリサイクル活動を積極的に促したり・・・。そんなコンセプトをお聞きしているうちに、わが社は紙を創るだけではなくて、そういうことを積極的に応援できる会社でありたい、そのような意識でやっていきたいなと考えるようになりました。
 当社はこれまではメーカーでしたけれども、紙を再生することで、環境に貢献するサービス業である。紙再生サービス業というふうに事業を広げていきたいなと。最近そういうふうに思うようになりました。今度の「理念際」では、みんなとそういうところのビジョンを広げていきたいなと。

有村 すばらしいですね。

長谷川 いま毎日本当に楽しいんです。確かにしんどいことがある中で、それを超えるぐらいの楽しさがありますんで、これはどうしたらよいかと、どんどん追求していって。まだまだ勉強しながらですけど…。

有村 ずっと謙虚ですよね。ものすごくパワーをもって、そして実直な…。

原田 ほんとに力強い応援団なんですよ。(K)健康で(A)安心して(M)魅力的で(I)命が生き生きとするようなKAMI(紙)を、私たちは創っていきたいというふうに、去年研修の中で言ったら、さっと受け止めてくれて。

長谷川 いやほんとに大好きで、やっぱりほんとにそのことに気づかせてもらったのが、僕は再生紙。入社してまだ6年なんですけれども。前職はどちらかと言うと、もう勝負の世界で「勝ち!負け!」というところにおったもんですから。そんな考え方だったのが、本当に再生紙に取り組んでいるとですね、えー……いま、とても緊張しているんですよ(笑)

有村 そんな緊張されずに(笑)長谷川さんとは2ヶ月に1度ぐらいのペースでお会いしているんですけれども、全然ぶれないですよね。大阪でお会いしようが、東京でお会いしようが、一貫しているんですよ。ふつう人って誰でも目の奥の方では…ってあるんですけれど。

原田 ほんとですか。わたしが言うのもなんですが、長谷川は非常に誠実で信頼がおける社員さんです。

有村 ね、素敵な会社です、ほんとうに。うちも創業時からこういう会社とおつきあいできないとだめだなとおもっていましたから、うれしいです。

原田 本当に企業っていうのは、機械ではなくて人で成り立っているわけですから…。

有村 そこにちゃんと想いさえあれば育っていくんですね。すばらしいことですね。それはやっぱり55年支えて来られたという自信と想いと。

原田 後ろに黒田の表彰状があるんです。卓越経営大賞特別賞というのはすごいんですよ。日本中の社長さんから推薦された社員さんの中から、審査員によって優秀、最優秀で選ぶんですが、黒田はその最優秀賞でした。

黒田 そないしていただいて、自分がまだおられるように…。

原田 すごいやる気満々で一番張り切って。もう76になるんです。昭和11年生まれで。

黒田 もうちょっとで、76歳になります(笑)たぶんそういう課題があるから、新しいものができる。本当に自分たちのつくった機械で出るというのが一番の励みになるじゃないですか。ですから煮詰まっていたのが、朝ぴっと見たら
「なーんだ!」ということがほとんどです。目が開いたらいつもそんなことを考えておりますから。

原田 黒田は寝てる間にも脳が働いているんですね。

黒田 これが一番の励みですね。

有村 本当にお話を聞いていると純粋で…そうでないと、55年もつづいていかれないんでしょうね。今日はあらためていろいろなお話をきけて嬉しかったです。ありがとうございました。



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